大人の頭痛
大人の頭痛について
大人の慢性頭痛は、社会的要因や生活環境、個人の性格や体質などが複雑に絡み合い、慢性的な緊張感が頭痛の頻度や強さを悪化させるケースが多いです。
特に心配性の方に多く見られ、対人関係や社会での役割に過剰な緊張感を抱え、短期・長期的に持続した緊張感が頭痛の引き金になることがあります。
一次性頭痛
片頭痛
片頭痛は脳の血管が急激に拡張することで周囲の神経が刺激され、痛みを引き起こします。
痛みの始まりからピークまでの時間経過が診断のポイントです。
多くの場合、突然に始まり、学校や仕事を休むほどの強い痛みが特徴です。
疲労、光や音の刺激、女性の場合はホルモンバランスの変化が発症に関わります。
吐き気や眠気を伴うことも多いです。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は、肩こりやストレスによって引き起こされる締め付けられるような鈍痛です。
首や肩、背中にも痛みが広がることがあります。
長時間のパソコン作業や運転などが発症のきっかけとなりやすく、頻度も高いです。
ストレスが原因であることが多く、不眠症やうつ病とも関連があります。
群発頭痛
群発頭痛は、数年に一度、毎日同じ時間に激しい痛みに襲われる「群発期」が続きます。
片目を中心に、「目をえぐり取られるような」激痛があり、目の充血、涙、鼻水も伴います。
二次性頭痛
二次性頭痛とは
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの「一次性頭痛」に対し、原因となる疾患があって症状として頭痛が現れるのが「二次性頭痛」です。
最も注意が必要なのは脳疾患による頭痛です。
放置すると命に関わる可能性があり、重篤な後遺症を残すこともあります。
激しい頭痛や徐々に強くなる頭痛を感じたら、速やかに受診が必要です。
緊急時の対応
以下の症状が見られた場合は早急に#7119 (救急相談)か救急に連絡して救急要請してください。
- 片麻痺(体の片側や手足に力が入らない、しびれる)
- 言葉がうまく出ない、呂律が回らない
- ものが二重に見える
- めまい
- 体がふらつく、まっすぐ歩けない
- 意識が遠のく
- 吐き気、嘔吐
- けいれん
- 表情がゆがむ
当院の頭痛治療の特徴
当院の頭痛外来では、脳神経外科専門医が問診と検査を基本に診療・診断を行っています。
危険な頭痛かどうかを診断し、それぞれの頭痛のタイプに合った治療を行います。
頭痛の対策と予防
片頭痛
片頭痛の予防には、血管を拡張させる行動を控えることが大切です。
以下の方法を試してみてください。
- 痛む部分を冷やす
- 睡眠をとる
- カフェインを摂取する
また、空腹やアルコールの過剰摂取、疲労やストレスを避け、規則正しい生活を心がけましょう。
血管が拡張すると痛みが生じやすいため、片頭痛が起こりそうなときは入浴を控えることも予防になります。
緊張型頭痛
後頭部から首筋にかけての重苦しい痛みや圧迫感がある場合、首筋や肩のマッサージやストレッチを行いましょう。
筋肉の緊張をほぐすために、入浴や蒸しタオルで首や肩を温めることも効果的です。
同じ姿勢を続けることや環境の変化によるストレスが原因となることが多いため、リラックスするための工夫も大切です。
群発頭痛
群発頭痛は非常に強い痛みを伴います。
群発期には飲酒を控えることが重要です。
発作時の痛みは市販の鎮痛薬では対処できないため、頭痛専門医を受診してください。
群発期に適切な治療を受けることで、痛みを軽減することができます。