その他の頭痛
緊張型頭痛
緊張型頭痛とは
頭の周囲が締め付けられるように痛くなるような痛みを伴う頭痛です。
これは日常的によく見られる最も多い頭痛タイプと言えます。
頭の周囲から、首筋から肩、背中にかけて痛みが広がることもあります。
また、頭が重い感じや体がふわふわするようなめまいを伴うこともあります。
片頭痛のように痛みが強くて寝込むことは少ないですが、つらい症状が続くため、心身への負担が大きい頭痛です。
原因
緊張型頭痛の主な原因は身体的または精神的ストレスです。
例えば、長時間同じ姿勢を保つことによる身体的ストレスや、環境の変化による精神的ストレスなどが挙げられます。
神経や筋肉がストレスによって過度に緊張することで、筋肉に疲労物質がたまり、脳内の痛みの調整機能がうまく働かなくなって頭痛が引き起こされます。
緊張型頭痛は肩こりや首筋から背中にかけての「こり」から発生することが多いですが、慢性化や悪化している場合には深刻な病気が隠れている可能性もあります。
また、頭痛を解消するために市販薬を長期間服用していると薬物乱用頭痛に発展することもあります。
ストレスが発症に関わることが多く、痛みがストレスを引き起こし、悪循環に陥りやすいです。
緊張型頭痛が疑われる方は早めにご相談下さい。
群発頭痛
群発頭痛とは
群発頭痛は、片目の奥や頭の前側・後側に強い痛みを伴う発作が日に何度も起こり、数週間から数ヵ月間続く疾患です。
群発期に入ると、痛みのために仕事や生活に支障が出るため、周囲の理解を得ることが重要です。
群発頭痛の原因
群発頭痛の正確な原因はまだ解明されていませんが、体内時計の乱れが関与していると考えられています。
体内時計が乱れることで、目の奥の血管に異常が生じ、頭痛が引き起こされます。
また、アルコールの過剰摂取や喫煙、急激な気圧の変化、不規則な睡眠も頭痛を誘発する要因となります。
そのため、群発期にはこれらの要因に特に注意することが重要です。
日常生活での注意点
規則正しい生活を心がける
群発頭痛を誘発する原因として、飲酒、喫煙、不規則な睡眠が挙げられます。
日頃から節酒・禁煙を心がけ、規則正しい生活を送りましょう。
特に群発期には断酒を心がけることが重要です。
急激な気圧の変化が群発頭痛の誘因となることがあります。
できるだけ飛行機の利用や登山、潜水は避けましょう。
頭痛の記録
群発頭痛は季節の変わり目に起こりやすく、発生すると連日集中して発作が起こります。
また、頭痛が始まる前や発作中に、流涙、目の充血、鼻詰まり、鼻汁、まぶたのむくみ、前頭部や顔面の発汗、瞳孔の縮小などの症状が現れることがあります。
これらの症状や頭痛の発生時期を記録しておくことで、次回の発作の予測や早期治療に役立ちます。
薬物乱用頭痛
薬物乱用頭痛とは
薬物乱用頭痛とは、頭痛薬を過度に使用することで頭痛が悪化・慢性化する状態を指します。
頭痛薬を常用すると脳が痛みに過敏になり、わずかな刺激でも強い痛みを感じるようになります。
その結果、頭痛の頻度が増し、痛みも強くなり、症状がさらに悪化してしまいます。
この悪循環に陥ると、頭痛薬の効果も次第に薄れ、頭痛薬の使用頻度がますます増えてしまいます。
片頭痛や緊張型頭痛を持つ方に多く見られ、市販薬が原因となることがほとんどです。
こんな症状はありませんか?
- 月に15日以上頭痛がある
- 月に10回以上頭痛薬を飲んでいる
- 頭痛薬が効かなくなってきた
- 起床時にも頭痛がある
- 薬を飲んでも頭痛が強くなる
- 頭痛の程度や痛む場所が以前とは異なることがある
- 毎月数回程度の片頭痛があり、薬を飲み始めた
- 予防的に市販薬を服用している
など
早めにご相談ください
慢性的な頭痛を抱えている方は薬物乱用頭痛になるリスクが高く、一度発症すると悪循環に陥りやすくなります。
頭痛が一時的に治まっても、再発しやすいのが特徴です。
専門医の治療を受けることで薬物乱用頭痛は解消でき、その後に元々の頭痛も治療することが可能です。
放置すると症状が悪化する恐れがあるため、早めにご相談下さい。
ストレスと頭痛について
ストレスと頭痛の関係
片頭痛とストレスは互いに影響し合う複雑な関係にあります。
片頭痛は一時的な頭痛ではなく、激しい痛みを伴う慢性的な状態です。
片頭痛や緊張型頭痛は日々の生活に密接に関わっており、仕事や対人関係に困難をもたらします。
これがストレスの原因となり、片頭痛がストレスを引き起こし、そのストレスがさらに片頭痛を誘発する悪循環が生じます。
ストレス頭痛の治し方
頭痛ダイアリー
ストレスが頭痛の引き金となる要因を理解するために、頭痛ダイアリーの作成が役立ちます。
天気、月経周期、摂取した食品やアルコール、運動の有無、睡眠時間などを毎日記録しましょう。
この情報から、どの要因が頭痛を引き起こすかを見極め、それを避けることが可能です。
ストレス管理
ストレスを管理することは、頭痛を防ぐために不可欠です。
リラクゼーション技法(深呼吸、瞑想、ヨガ)を実践することで、日常的なストレスを軽減できます。
また、適度な運動はストレスホルモンを減少させ、気分を向上させる効果があります。
生活リズムの整備
規則正しい生活リズムを保つことで、ストレスによる頭痛を予防できます。
特に睡眠は非常に重要で、夜遅くまで起きていると頭痛が引き起こされることがあります。
毎日同じ時間に床につき、同じ時間に起きる習慣を身につけましょう。
適切な栄養摂取
バランスの良い食事がストレス管理にも関係します。
カフェインやアルコールの摂取を控えめにし、フルーツや野菜、全粒穀物、良質なたんぱく質を積極的に摂ることが推奨されます。
薬の適切な使用
必要に応じて頭痛薬を使用することも一つの方法です。
しかし、薬に頼りすぎると副作用や薬物乱用頭痛のリスクがありますので、使用は慎重に行いましょう。